ガス・上下水道・電気及び通信設備等、まあなんと埋設物の多いこと!そこに新規の設備を布設せにゃならんし、通常の維持・管理に加えて布設工事に伴う既設埋設物に与える影響の把握とその回避は重要な案件でです。
ところが把握と回避を考えようにも既設埋設物の位置が(その出来型があるにもかかわらず)特定するには不確かにすぎる。(「矢板をここに打ちたいがホントに当たらんかいな?」と疑ってみることは、より慎重を帰するという意味においては大事なことやね)
そこでハイテク機器の登場かと思いきや、やっぱり「目視が一番!」っちゅうことで、何はさておき、ユンボにダンプ引き連れてエッサホッサ掘っていかねばならぬ。確認できればオッケー!ようやった!・・・・・
んがしかし、(以前ユンボでマッチすってロウソクに火をつけるってーのを見たことがあるが、そういう技術的なことではなく)物理的に開削では出来ない場合が多々ある。どうしても開削幅は大きくならざるを得ないし、埋設物が輻輳していたり、地下水位が高かったりしたらそりゃもー大変!
そんなときにこそ・・・・・
そう、そんなときにこそ、ここで紹介する「ホルミー工法」!!
「掘って見る」代わりに「ホルミー」って、
「掘らないで見るからホラナイデミール、ホラミーじゃないの?」
「ホラミーじゃ何か変でしょ。掘って見る代替でホルミーなのっ!
・・・・・・・・・・・・・えーい、うるさいわネ。おだまり!!」
ホルミー工法の特徴
まずもって、掘削面積が少なくてすむんです。探査内容・方法・箇所(数)等によって異なりますが、最小でφ125mmから可能です。掘削土量も少ないので、施工後の埋め戻し・復旧等が非常に楽です。
ウォータージェットによる水力切削と泥水吸引による削孔及び圧入によるガイド管の設置による探査対象の確認・目視となりますので安全確実です。
滞水地盤にある探査対象物についても止水注入機材を標準で装備していますので目視確認ができます。
施工方法上、天候に左右されないので工程管理が円滑に運営できるんでーす。
すべては探査の目的にかかわるのですが、既設埋設物の位置確認(目視)という標準的な施工方法に沿って説明します。
標準的でないパターンとは・・・・
指定された間隔と深度で何もないことを確認するといった場合
(例えば、路面上から2m幅に渡って、30cmピッチで6〜7箇所程度を深度5mまでガイド管(φ50)を建て込んでいくとかいった場合)
探査対象物の目視確認が施工目的になるわけですが、これは標準で250Aのガイド管
(50A/100A/150A/200A/300A/350Aより選択可)を設置して確認することになります。
[1]事前調査孔の削孔とロッド探針
[2]探査孔の削孔とガイド管の設置
[3]止水注入
[4]探査対象物の目視・確認
[5]ガイド管の撤去と探査孔の復旧
打ち合わせ(設計図書・探査位置の確認等)終了後、事前調査孔を比較的浅い深度の他埋設物(ガス・水道・排水溝等)の位置確認と250Aのガイド管が安全に設置可能かどうかの判別のため、φ125のダイヤモンドコアカッターにより削孔します。この事前調査孔からΦ21.7のベビーロッドによる水力切削とバキューム車による泥水吸引でロッド探針を行います。(必要があれば複数箇所を削孔します)
φ125のダイヤモンドコアカッターで路盤部を削孔します。 ベビーロッドによる水力切削とバキューム車による泥水吸引により掘削していきます。(水圧は通常で8〜12kgf、ベビーロッド先端は埋設物に損傷を与えないようにウレタン製のもの) ベビーロッドのとどく範囲(前後左右)で探針します。
探査深度が3mを超えてくるような場合で鉛直性の保持が困難な場合は、50Aのガイド管を1mずつ繋いで設置していきます。
同一の機械で異径ガイド管(50A〜350A)の設置が可能なので非常に便利!(左掲載写真は50Aのガイド管の設置状況)
事前探査孔からベビーロッドによる探針等(場合によっては複数孔)により、探査孔の位置を確定し機械設置のうえガイド管を設置していきます。
探査孔削孔状況(φ300) 路盤路床部掘削状況(水力切削&泥水吸引) 機械の設置&ガイド管(φ250)設置状況
目視するにあたり、探査対象物が滞水地盤にある場合においても、バキューム車による吸引で確認の可能性は十分あります。ですが、深度が大きい場合や細かい砂層などバキューム車による吸引では対応できない場合もあります。そのような場合には、水ガラス系溶液型の材料を使用して止水注入を施工することになります。
(工程としては取付管推進におけるカバーグラウト工と同じです。注入量は控えめです。お暇な方は[グッドモール工法-カバーグラウト工]を参照してみて下さい)
というわけで、写真は取付管推進工からチョット転載。
(ホルミー工法での写真が残っとらんもんで・・・・・横着こいてしまいました。でも実際でもこんなんです!ハイ!)
ガイド管が探査対象物に到達(止水注入が必要であれば注入後)したら管内を排土・洗浄後にいよいよ目視確認です(自分の目で見て、「おー!そやそや!」と安心していただければ結構!)
以下、写真を2枚ほど掲載しますがチョイト見難いかもしれませんがご容赦。
(実際には、キチンと確認できます。深度が大きい場合はテレビカメラを挿入し確認することにもなります)
まあ、こんな風に見える・・・という例。
探査対象物の目視・確認・測量等終了後、川砂(洗砂)を投入しガイド管の引き抜き撤去作業になります。
川砂(洗砂)を投入しながらガイド管を引き抜き撤去します。 機械の撤去後、改めて川砂を投入し水締めし転圧します。 舗装種別に応じて砕石投入・転圧を繰り返し、エムコールにて表層転圧します。 施工完了
1500箇所以上の施工実績の中でなんといっても多いのが、鉛直方向へガイド管を設置しての地下埋設管(円形管)の目視確認と土被り計測です。
その他の方法によるもので、施工事例の多いものの中からいくつか紹介します。
■ボックスカルバートの位置確認と土被り計測
予想される方端部分においてφ50のガイド管を設置(20cm間隔)していきあたる部分と抜ける部分の真中にφ250のガイド管を設置して目視と土被り計測
■推進管予定進路上に予想されるPC杭の位置確認
鉛直方向からの探査は不可で、数メートル離れたところから予定進路上に対する角度を算出し機械を設置。φ50のガイド管を等間隔で設置していき、あたった場合はφ250のガイド管を設置して目視(設置間隔は杭の径により判断。ガイド管設置角度によってはピットが必要な場合があります。また、杭の切断撤去の施工事例あり)
■残置鋼矢板・H鋼等の根入れ部の確認・深度計測
事前調査孔でロッド探針により残存H鋼の位置確認。φ100のガイド管をH鋼にそって設置していく(根入先端部の10〜15cm手前まで)。テレビカメラを挿入しモニターで確認。先端部に計測テープを掛けて深度測定。
(特殊磁石を利用してのガイド管設置の場合ガイド管として塩ビ管を使用する場合も多々あります。また、残置物の並び方によってはすべての残置物の確認が必要な場合もあります)
φ50ガイド管を所定のピッチ・角度・距離で設置している状況
外径2900mmの下水管の位置確認
(4孔のφ125の事前調査孔によるロッド探針の結果にりΦ250のガイド管を設置し、センター目視確認。更に方端でΦ50のガイド管を設置しスカスことを確認)
使用するガイド管径・探査方法等は個別要件となります。直接にご指示いただける場合もありますが、ご相談いただければ具体的な施工計画・工事費算出等速やかに対応いたします。ご連絡ください!
以上
事業内容[ホルミー工法] |